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介護のハウツー

2016年09月12日

わがままにどこまで対応する?利用者対応に悩む介護士が心がけたいこと

わがままな介護利用者

介護職員による暴行などが事件としてニュースになることはあっても、高齢者からのいわれのない暴言や暴力がニュースになることはまずありません。一生懸命に利用者のお世話をしている介護士のなかには日々利用者のわがままに悩みを抱えている人が少なくありません。

介護はかつては家族の仕事でしたが、現在は家族に代わって様々なサービスを提供する介護士が高齢者の介護を担うになりました。それでも日本ではまだ在宅介護は家族が担うことが多く、家族自身が悩みを抱える人もいるのですが、プロであってもやはり利用者のわがままに振り回され、自信をなくしてしまっている介護士がいることも事実です。

関連:利用者が介護拒否する理由はなに?原因と対応方法を知って乗り切ろう

高齢者のわがままでよく耳にする事

介護サービスを受けている人の中には介護士が手を焼くようなわがままばかりを要求してくる人が確かにいます。自分で出来ることまでして欲しいといってきたり、入居している利用者の場合、たいした用事があるわけでもないのに頻繁にコールをかけて必要以上に介護士に負担をかけたりするわがままはよくあるようです。

介護士の存在をまるで召使いのように扱おうとする人もいて、それでなくても重労働で多くの仕事をこなさなければならない介護職にとってはそうした利用者のわがままは悩みの種です。

どう考えてもわがままにしか聞こえないような利用者の意見に対して、どこまで聞き入れる必要があるのかと判断基準に悩む介護士は少なくありません。ただ、介護する側にとってはわがままにしか聞こえないような内容でも、利用者本人が出来ないというのなら、それは介護職として手助けをする必要があります。

わがままへの対応はその人によって変える必要がある

施設によっては利用者からのわがままな要求に対しては、ここまでしか聞き入れる必要がないといった全員一律の規則を作って実行しているところもあるようです。でも、介護を必要とする高齢者のそれまでの人生の背景は人それぞれ違います。

一人一人きめ細かく対応するのは多くの利用者を少人数でケアしなければならない介護士にとって簡単ではないのですが、その人がどこまで出来るのかと言う範囲を予測して、そのレベルに合わせた対応をすることは必要です。何もかも人にしてもらうよりも、少し手助けしてもらって自分で出来たときの喜びを感じてもらうことが大切です。

そして事前に家族と話をして、本人に対するケアをどこまで行うかその計画をきちんと決めて了承を得ておくことで、利用者本人が無理難題を投げ付けるような無茶なわがままを言うことは減ってくるでしょう。

介護士も利用者も共に人間

体の機能が衰えている高齢者の場合、一見するとただのわがままにしか聞こえないような言葉の影に、実は本当にケアをい必要としているような状況が潜んでいる場合もあります。

とても大変なことなのですが、介護士に求められるのはそうしたことの見極めです。そうは言っても介護士も人間です。腹に据えかねるような嫌なことを言われたり、時にセクハラをされたり、暴力や暴言を振るわれたりすれば、その利用者に対してよい感情を持って接することが出来なくなるのも当然の事です。

どんなことを言われようが何をされようが介護士は我慢しなければならない、そんなの無理な話です。介護する側もされる側も共に感情を持つ人間なのですから、時には感情を爆発させたくなることもあるでしょう。

本当なら同じ悩みを持つ同僚同士でそうした悩みを共有するのが理想的なのですが、それぞれに忙しく中々そうした機会がもてないという人は、時には同じような悩みを抱える介護士を対象にした悩み相談を利用するのもオススメです。

いろいろあるけれど、利用者とは一定の距離を置き、あまり親密になり過ぎないようにすることも実は大切なことで、利用者のわがままにいらいらする状況を少し減らせるかもしれません。

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