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介護のハウツー

2016年08月15日

介護施設での帰宅願望の対応方法は?利用者の帰りたい気持ちの理由

頭を抱える高齢者

施設を利用している方から、「家に帰りたい」と訴えられることがあります。これを「帰宅願望」と呼びます。中には長期間施設を利用する人もおり、そのような人に特に多い傾向にあります。帰宅願望は、利用者の情緒を不安定にしたり、時には警察沙汰のトラブルを招いたりしてしまう可能性もあります。

帰宅願望を訴える理由

介護施設を利用する人のほとんどは、自分から望んで利用するのではなく、家族の都合によって利用し始めるため、自分の本意ではないことが帰宅願望へとつながっている可能性があります。具体的には、以下のような理由が考えられます。

新しい環境への不安や孤独

これまで慣れ親しんだ自宅で過ごしてきた高齢者にとって、初めて訪れる施設は不安な場所です。知らない人ばかりの環境で、孤独を感じる人も多く、それが原因で帰宅願望を訴える人も少なくありません。

なぜ施設へ連れてこられたのかが理解できない

認知症の方の場合、自分が認知症であるという自覚もないため、なぜ施設へ連れてこられたのか理解できないこともあります。人によっては、「捨てられた」「誘拐された」などと感じることもあるため、帰宅願望だけでなくトラブルが起こってしまう可能性も考えられます。

「もう自宅へ帰れない」という絶望感

デイサービスやショートステイなどのように短期間の利用の場合は心配ありませんが、住み込み型の施設の場合、自分が亡くなるまで施設で過ごすことに絶望感を抱く人もいます。家族との楽しい思い出がつまった、居心地の良い自宅にはもう帰ることが出来ない、と落ち込んでしまい、帰宅願望を訴える利用者もいるのです。

帰宅願望への対応方法はこれ!

帰宅願望を訴えられた場合には、適切な対応をすることで、少しずつ利用者の帰宅願望を和らげることができます。

職員から働きかける

帰宅願望を訴えている利用者には、まずは職員からの働きかけがとても大切です。ふさぎ込んでいる利用者には様子を見ながら働きかけて、まずは信頼関係を作りましょう。職員との信頼関係が出来上がると、自然と施設に打ち解けていくことができます。また、最初のうちは担当職員を固定せずに、職員それぞれが利用者に働きかけていき、その後相性の良い職員を担当にすることで、利用者に居心地の良さを感じてもらえます。

利用者同士を仲介

ある程度その施設で過ごしている人でも、行動範囲が狭かったり内向的であることから、他の利用者とコミュニケーションをとれていない人もいます。その場合には、職員が利用者と利用者の仲介をして、人間関係を広げていけるようサポートします。「今日は○○さん来ていますよ」「○○さんが、こんなことを話していましたよ」など、交流するきっかけを作ることで、施設内での友人を見つけることができ、施設での生活を楽しめるようになるかもしれません。

認知症の方への対応

認知症の方の場合、施設にいること自体を理解できていない可能性もあるため、対応がとても難しくなります。人によっては、過度な被害妄想や脱走などのトラブルを引き起こしてしまうことも考えられます。認知症の方の場合、他の利用者と同じような対応では、解決できません。理屈で話をしたり、無理矢理解決しようとするのではなく、利用者のしたいことを安全な範囲で見守りながら、心を開くのを待つことが重要です。相手から関わってきたときに、優しく受け入れるような気持ちで対応しましょう。

まとめ

利用者の「帰りたい」という言葉は、理解できる反面、聞かされると悲しい気持ちになることもあるかもしれません。少しでも早く利用者が施設での生活に慣れてもらえるように、声をかけたりきっかけ作りをしたりしましょう。

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