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介護のハウツー

2017年04月03日

寝たきりの高齢者の移動方法は?介護士が知っておきたい安全な水平移動のコツ

ベッドに横たわる高齢者

自分の力で体を動かすことのできない人を介護士が移動させたり寝返りさせたりする体位交換をするためにはかなりの体力が必要なものです。全く力の入らない状態の人の体を動かすのは確かに作業する側の体に大きな負担がかかるものですが、同時に動かされる側にとっても負担の大きなものになりがちです。そんな時に無理なく双方に負担のかかりにくいやり方のコツを理解することは、介護する側だけでなく、利用者にとってもとても多くのメリットがあります。

寝たきりの人の体の状態の特徴

人は誰かを抱き起したりするとき、その人が少しでも力を使って作業に協力してくれる場合と全く力を入れる事ができない場合とでは、介護する側にかかる負担や労力の大きさはかなり差があります。寝たきりの状態になった人は自力で体動かすことができないために、同じ姿勢で長時間寝かせておくと部分的に圧迫されてその部分が褥瘡などになる事に繋がります。

そのため、定期的に体位を交換したりする作業が欠かせないのが寝たきりの状態の人の看護の特徴です。しかし、体を自力で動かすことのできない人の体を寝返りを打たせたりする作業にはコツが必要です。そのまま無理に体を横向きにしようとしたりすれば、利用者の体に大きな負担をかけることになりかねません。

安全に楽に体を移動させるためのポイント

自力で体を動かせない人の体位を交換する際には本人の体と布団やマットなどの接地部分が多いほど動かす時に力が必要になります。その為体を動かす前にはなるべく本人の体の接地面積を小さくしておくことが、楽に動かすための大切なポイントになります。

利用者の体を支える時には背中とお尻の部分を支えるようにし、さらに支える場所に添えるのは手のひらだけではなく、手のひらから腕全体を使って支えるようにします。そのときに介護者の上半身を利用者の体に密着させるようにすると、より楽に体を移動させることができるようになります。

介護する側とされる側の両方に負担の少ない体を移動させる方法とは

介護職を悩ませる症状の一つに腰痛が挙げられることは少なくありません。利用者の体を移動させるときに抱きかかえたり抱き起したりする際に、どうしても介護者の体の特に腰に負担がかかりやすいため、介護士には腰痛に悩まされる人が多いと考えられています。でも、小さな赤ちゃんならば抱きかかえるにもそれほど大きな力は必要ないかもしれませんが、たとえ痩せている人であったとしても、大人の利用者の体を支えるのはやはり支える側にとっては大きな負担がかかりがちです。

そんな時に、より小さな力で大きな力を生み出す介護技術を身に着ける事で、介護する側ばかりでなく介護される側にとっても安全で負担の少ない介助を実現することができます。介護士が体を支える時には、まずは両足を広げて基底面積を広く取り、腰を落として重心を低くして構え、利用者の体になるべく近づいて作業することを意識することで、より少ない労力で安定的に力を発揮することに繋がります。

寝たきりの人の体を水平移動で動かすための手順

実際に寝たきり状態の利用者の体を水平移動により体位変更するためには、まずは利用者の両腕を胸の前で組み、足をもう片方の足のうえにのせます。そして動かしたい方に向かって腰の部分を動かしてから上半身を追いかけるようにして動かし、両腕と両足を元の状態に戻して終了します。

また、水平移動と異なり左右に動かす場合には、まずは利用者の両膝を立ててから動かしたい方向に向かって膝を押し、背中が少し浮き上がった所に手を添えて向きを変えると言うやり方もあります。体にひねりを加える事で楽に体の向きを変える事ができるやり方です。

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