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介護のハウツー

2017年01月18日

誤嚥を予防する介護の方法は?誤嚥事故が起きたときの対応方法も知っておこう

誤嚥を予防する介護の方法は?誤嚥事故が起きたときの対応方法も知っておこう

毎年お正月などにはお餅を喉に詰まらせてしまう事故によって命を落とす人のニュースを耳にします。人は口から食べ物を飲み込んだとき、通常は喉から食道を通過して胃まで運ばれるのですが、喉から食道へとはいる際に気道との分岐点があり、本来ならば飲み物や食べ者は食道へ、吸い込んだ空気は気道へと分かれていきます。しかしこの分岐点にあるフタのような役割をする部分の働きが低下することで食べ物などが気道を詰まらせてしまう状態が、いわゆる餅を喉に詰まらせて窒息死に至るといった事故に繋がるものです。

何故起こりやすい?高齢者の誤嚥

餅という普段からそれほど口にする機会の多くない食材に限らず、高齢になると食べたものが食道と気道とにスムーズに別れずに、食道に食べ物が入ってしまう状態に陥りやすくなります。これは高齢になって口から食べたものを噛み砕く租借能力が低下することと、口の中で噛み砕いたものを飲み込む嚥下機能が低下することによって起こりやすくなるものです。

たとえ食べたものが誤って気道にはいってしまっても、本来ならば咳き込むことで誤嚥は防ぐことが出来るのですが、高齢になって体の機能が低下すると、この咳をすると言う機能もそのものも低下してしまうため、若い年代と比較するとより高齢者のほうが誤嚥を起こすリスクが高くなってしまうというものです。

誤嚥を防いで安全な食事をサポートする方法

一般家庭でも介護現場でも、租借機能や嚥下能力が低下した高齢者が誤嚥を起こしやすいことには変わりありません。高齢者の誤嚥を予防するためには、本人の状態に合わせて食事の形態に配慮する必要があります。固体の食事を租借して飲み込むことが困難な利用者には食べ物を細かく刻んだり、ミキサーにかけて飲み込みやすくするといった工夫が求められます。

またお茶やスープなどの水分も誤嚥につながる可能性があり、水分にはとろみをつけるなどの方法も有効です。もちろん本来の食べ物の食感や味わいは変化してしまう可能性が大きいのですが、安全に誤嚥を予防しながら食事をサポートするためにはこうした方法が必要になります。

そして、嚥下障害の人の食事をサポートするときには口の中に入れる分量にも気を配ります。本人が飲み込める能力にあわせ、一口の量を調整することが大切です。さらに食事をする際には体勢を一旦直して正しい姿勢で食事をとらせるようにすることも食べ物が気道へと流れ込むのを防ぎ、自力で嚥下を予防することに繋がります。利用者が食事をとるときの姿勢や角度が適切な状態に整えることは誤嚥防止にとても大切なポイントの一つです。

もしも利用者が誤嚥してしまったら

利用者に合った食の形態に整え、安全な食事のサポートに気を配っていても、時には利用者が食事を喉に詰まらせてしまうシーンに出くわすことはあるでしょう。そんな時介護者に出来る有効な対処法として背中のタッピング法とハイムリック法という方法があります。

まず背中をタッピングする方法は本人が誤嚥したときに背中を手のひらでたたいて咳をさせることで飲み込んだ食べ物を吐き出させるというやり方です。目の前で利用者が苦しそうにしていると慌ててしまいがちになりますが、必要以上に強すぎない力で、手のひらを少しすぼめた状態にすることで叩く強さを調整するようにします。

もう1つのハイムリック法というのは、介護士が誤嚥した利用者の背後に回って、抱きしめるような体勢をとり、みぞおちのやや下の部分に握りこぶしを当てて自分のほうに向かって引き寄せるやり方です。介護士は自分の利き腕で握りこぶしを作り、もう片方の手を握りこぶしの上にかぶせ、利用者の胃を圧迫するようにして異物を吐き出させるという方法です。

誤嚥によって窒息した状態は大変に危険です。いざと言うときのために誤嚥で呼吸困難になった場合の対処法はしっかりと身につけておくことが大切です。そして意識がないなどの状態の時には迷わず救急車を呼ぶようにします。

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