介護の転職
2016年07月05日
自分の働き方に合う介護施設は?施設形態別のメリット・デメリットまとめ
介護のお仕事に興味があるが、どんな種類があるのかよくわからないという人は多いと思います。介護職は、その施設によってサービス内容や対象者もことなるため、同じ介護職でもまったく違うメリットやデメリットがあります。
目次
それぞれの介護施設で働く上でのメリットとデメリットは?
特別養護老人ホーム
病気や障害によって体が不自由になり常に介護が必要な人で、自宅での介護が難しい人が利用する施設です。メリットとしては、この施設に入所した人は長期に利用する人が多いため、利用者との信頼関係を作りやすい点があげられます。また、看護スタッフも在職しているため、医療面での心配が少ない点も、メリットといえます。デメリットとしては、自宅での介護ができないレベルの利用者ばかりであるため、介護の負担が大きくなることがあげられます。
関連:特別養護老人ホームで働く介護士の役割って?仕事内容や職場としての特徴とは
有料老人ホーム
入居者の条件は施設によって異なりますが、「介護付」「在宅型」「「健康型」の3つに分けられます。自立している人から要支援・要介護の人まで、利用できる範囲が広いことが特徴です。この施設のメリットは、給与や教育制度の整った施設が多い点があげられます。また、介護だけでなく、自立している健康な高齢者との接する機会が多いため、サービス面や接客面のスキルを磨くことができます。デメリットとしては、施設によっては営業色の強いことがある点です。また、利用者がお客様感覚で利用しているために、接客面に機を使わなければならない点もデメリットと感じる人がいるかもしれません。
参考:介護士の業務内容や設備は?特別養護老人ホームと有料老人ホームの違い
デイサービス
デイサービスは、自宅で介護を受けている人が、日中利用する施設で、食事や入浴・職業訓練・レクリエーションなどをします。デイサービスのメリットは、基本的に日中のみのサービスであるため、夜勤がないことです。また、日曜日や祝祭日に休みが取れる施設もあるため、不規則な勤務をしたくない人や、休みをきっちりと取りたい人におすすめです。デメリットは、日中だけで、しかも毎日利用しない人も多いため、利用者それぞれの状況を把握しづらい点があげられます。また、レクリエーション活動の多い施設の場合、その活動を盛り上げる力を必要とされる点についても、困難に感じる人も多いといえます。
参考:介護士の職場「デイサービス」が多様化!種類や特徴を知ろう
介護老人保健施設
介護老人保健施設とは、入院をする必要はないが、自宅で生活することが困難な人に対して、リハビリや訓練をすることで自宅での介護ができるようにサポートする施設です。この施設のメリットは、リハビリに励んでいる利用者や、リハビリを乗り越えた利用者をサポートしていくことで、一緒に達成感を感じることができる点です。デメリットは、運営する主体の会社の約7割が医療法人であるため、医師や看護師の意見が優遇されたり、発言権が強かったりすることがある点があげられます。
訪問介護
訪問介護は、介護を受けている高齢者の自宅に出向いてサービスを行います。1対1で接することができるため、より密着した人間関係を築くことができる点がメリットといえます。また、非常勤の場合は、勤務時間の融通がきくため、働きやすい点もメリットとしてあげられます。デメリットは、基本的には1人での業務になるため、すべての判断や対応を一人で行わなければならない点があげられます。
参考:介護士に求められる技術に違いはある?施設介護と訪問介護の違い
ショートステイ
自宅で介護を受けている人を、一時的に受け入れて介護をする施設です。ショートステイの利用者は、比較的要介護度が低いため、負担も少ない点がメリットといえます。デメリットは、短期間の利用者が多いため、利用者の状況を把握することが難しい点があげられます。また、自宅で介護しているように、つきっきりでの介護を希望する利用者や家族が多いため、それを負担に感じる人もいるかもしれません。
関連:ショートステイの特徴は?気になる介護士の仕事内容や役割、給与について
グループホーム
軽度の認知症の高齢者が少人数で共同生活をする施設のことです。この施設は、9人以下と少人数であるため、ひとりひとりに丁寧にサポートができる点がメリットといえます。また、人数が少ないため、アットホームな雰囲気が魅力です。デメリットとしては、職員の少なさがあげられます。調理員や栄養士などのスタッフがいないため、家事も業務に入っている点や、夜勤などの際にひとりで勤務する可能性がある点を、デメリットと感じる人が多いようです。
関連:グループホームの介護士の仕事内容は?給料やメリット・デメリットについて
小規模多機能型施設
自宅で介護を受けている高齢者に対して、通所・訪問・宿泊などさまざまなサービスを提供する施設です。通常は通所なら通所・訪問なら訪問・宿泊なら宿泊のみのサービスであるため、スキルも限られたものしか身に着けることができません。しかし、小規模多機能型施設なら、さまざまなサービスを提供しているため、ひとつの施設で複数の経験をつみ、スキルを身につけることができる点がメリットといえます。
逆に、さまざまなサービスを提供するということは、柔軟な対応が必要になってくるため、その点をデメリットと感じることもあるかもしれません。勤務時間についても、24時間サービスを提供しているため、夜勤が定期的におとずれるため、不規則な生活になりがちです。
参考:小規模多機能型居宅介護の特徴と介護士が働くメリットを知ろう
まとめ
介護職と一言で言っても、職種によって特徴や働き方はまったく異なります。特徴を把握して、自分にぴったりの介護施設を選びましょう。