介護の悩み
2016年07月29日
介護職の「共感疲労」って?精神的な疲労を溜めない・解消する方法
「共感疲労」という言葉をご存知ですか?仕事に行くのがつらい、ボーっとして何にも興味がわかない、などという症状が続いている人は、もしかしたら共感疲労が溜まってしまっているのかもしれません。
目次
- 1 共感疲労とは
- 2 共感疲労のサイン
- 3
共感疲労を抜け出すために
- 3.1 感情のバランスを取る(バランス型)
- 3.2 感情を共有する(シェア型)
- 4 さいごに
共感疲労とは
共感疲労とは、自分が直接関係ないことや当事者ではないことに共感したり同情したりすることで溜まってしまう精神的な疲れのことを言います。利用者さん心を労うこと、心のケアをすることの大切さを心得ている介護職員。日々、利用者さんにとって、よりよいケアを心がけていますよね。利用者さんの心に寄り添い、思いやり続けていることによって、目に見えない疲労がどんどん蓄積していくのです。
共感疲労の特徴は「その日の気分」ではないこと。明日になれば、明後日になれば自然と治るものではありません。放っておくと悪化してしまいます。そうなる前にケアが必要なんです。
共感疲労のサイン
共感疲労が蓄積すると、さまざまな不調がサインとなって現れてきます。とにかくいつも疲れている、毎日仕事に行くのがやたらとつらい、病気ではないのに原因不明の体調不良に悩まされる、など体調に変化が起こります。また、利用者さんの話を聞いても興味がわかなくなったり、仕事でベストを尽くそうという気になれない、一生懸命働いても達成感がない、仕事でもプライベートでも怒りっぽくイライラする、などと情緒面に変化が現れることもあります。
こうした心身の変化が共感疲労のサインであり、そのサインを放置しておくと、症状はどんどん悪化していきます。不眠や食欲不振、情緒不安定といった症状となり、もっと悪化すると、抑うつ状態になってふさぎ込んでしまう可能性もあるのです。
共感疲労を抜け出すために
共感疲労を癒す方法は、「感情のバランスを取る」もしくは「感情を共有する」の2つのパターンがあります。
感情のバランスを取る(バランス型)
感情のにはネガティブなものとポジティブなものがあります。感情のバランスを取るために、ポジティブ感情を高める工夫を実践していきます。
具体的な方法の1つ目は、日々感謝していることを紙に書き出してみることです。物事を肯定的にとらえることで、ポジティブに考えられるようになります。2つ目は、仕事以外のやりたいことや趣味などに時間を費やすことです。リフレッシュし、精神的な余裕を取り戻すことで、心のバランスを取ることができます。3つ目は自分一人になる時間を作ることです。一人でのんびりリラックスすると、溜まった負の感情を解消することができますよ。
なみに、1つ目の「感謝していることを紙に書き出す」というのは、某芸能人が日課として行っているそうです。とても心が軽くなると、もう何年も続けているそうですよ。この3つの方法は、時間を作ることさえできれば、自分自身の力で行えますね。
感情を共有する(シェア型)
家族や友人に話を聞いてもらったり、ペットをかわいがったりと他者と感情を共有することで癒しを得る方法です。つらい気持ちを一人で抱え込まず、誰かに話を聞いてもらいましょう。カウンセリングなどの専門的なサポートを頼るのもいいかもしれません。人に話しづらいときは、ペットをかわいがりましょう。犬や猫はもちろん、水槽の魚など、直接触れられないペットでも効果はあるそうです。
さいごに
優しい人ほど、相手の心に寄り添い過ぎるため、共感疲労が溜まってしまいます。共感疲労は、無理し続ければ何とかなる、というものではありません。共感疲労が溜まって大きく体調を崩してしまう前に、息抜きをするよう心がけましょう。ち「ちょっと疲れたな」と感じたときは、この記事を思い出してみてくださいね。