介護のハウツー
2016年07月16日
ターミナルケアはどうすればいい?看取り介護の流れやケアの内容
ターミナルケアとは
終末期医療の事を指します。がんや老衰など治る見込みのない患者に対してどのような最後を迎えさせてあげる事が出来るのかが焦点になります。看取り介護もほとんど同意義になります。介護する側はどのような対応をすればいいのでしょうか。
看取り介護にスタッフに求められること
看取り介護に関して1番大切な事は、「いかに苦痛を和らげてあげる事が出来るか」ではないでしょうか。患者は治療によって精神的にも肉体的にも苦痛を伴っています。毎日続く治療で気持ちも後ろ向きになってしまうでしょう。職員は各々の患者に対して、日々の生活を充実したものにしてあげるように尽力する事が大切です。
参考記事:看取りケアの前に知っておきたい!介護職員が心がけたいポイントとは
看取り介護流れとは?
実際に看取りケアを行う際にはどのような流れになるのでしょうか?実際には各々の施設で異なると思いますが、モデルケースとしては以下のような流れとなります。
1.入所時に看取り介護の内容を本人や家族に説明します。
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2.施設に入所して一定期間様子を見ます。本人や家族と面談を行い、終末期を迎えることになった際に、どのように過ごしたいのかを伺います。またこの段階で延命に関する書類も作成を行います。
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3.医師による終末期医療を診断された後に、看取り介護をはじめる
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4.施設の各職員に情報が発信され看取り介護が始まった事が通達される
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5.日々の業務連絡で看取り看護を始めた患者の情報共有が行われます。朝礼bなどで施設に勤めている全ての職種に協力して欲しい事項も合わせて共有されます。家族が施設に訪問した際に、日々の経過観察をまとめた報告書に基づいて説明を行います。説明をした際に問題がなければ、説明に同意した旨のサインを署名してもらいます。
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6.患者が死亡した段階で看取り介護終了になります。終了後は介護支援の専門員によって、施設の全職員に問題点がなかったかなどの記録をまとめるように通達されます。
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7.記録を基づいて全職員が文章を共有します。看取り介護を行っている際に担当職員の負担や苦痛があったかどうか、あればその時の情報についても記入して共有します。
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8.遺族に対して、遺品の受け渡しなどを行った際に、看取り介護に対するアンケートを記入してもらったり、場合によっては会議に参加するかどうかを伺います。
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9.看取り介護終了後に全体ミーティングを介護担当職員が中心となって行います。その後、そのミーティングに関する報告書をまとめます。
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10.看取り介護終了
以上が基本的な流れになります。それぞれの行程で大切な事は、患者本人も含めてしっかりとコミュニケーションをとって情報の抜け漏れがないようにする事です。ちょっとした情報のズレが重大な事態を招く事もあるので、最新の注意を払いましょう。
具体的なケアの内容
看取り介護の基本的な流れがわかったところで気になるのが、実際の介護の内容ですよね。
ボディケア
心電図をしっかりと確認する事がまずは大事です。また、患者が過ごしやすいように病室の環境整備を行い、清潔な状態を保ちましょう。患者自身では自力で日常生活を送れない人もいます。そのためにに、食事や水分の補給、排泄のケアを適切に行う事が重要です。
メンタルケア
身体的に苦痛を伴っている事が多いので、コミュニケーションをとりながら緩和してあげましょう。また、出来る限り患者のニーズに応えてあげる事で日々の生活を充実したものとして感じさせる事も大切です。
看護的ケア
担当医師の指示にしっかりと従い、点滴や薬品投与などの医療行為は看護職員が責任を持って行うことが大事です。
家族に対するケア
心を開いてもらえるように、家族が相談しやすい環境を構築してあげる事です。患者本人が円満な関係を維持できるように尽力する事も大切なケアです。看取り介護が終了した後も、家族に対するアフターケアも忘れずに行いましょう。
セルフケア
看取り介護も大事な事は「限られた時間の中で精一杯のサポートをする」この一言につきます。利用者へのケアをする事で自分の死についても深く考える事になると思います。看取り介護終了後は、セルフケアを行う事も、次の介護に向かう為に重要な事です。