介護の転職
2016年10月17日
居宅ケアマネと施設ケアマネの違いって?ケアマネージャーの二つの働き方の特徴
介護の現場で経験を積んだ方にとって、ケアマネージャーは魅力的な役職です。今回は、同じケアマネージャーでも様々な違いがあると言われる居宅ケアマネージャーと施設ケアマネージャーについて、それぞれの特徴を見ていきます。
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目次
- 1 二種類のケアマネージャー
- 2 まとめ
二種類のケアマネージャー
まず、ケアマネージャーには大きく分けて二つの種類があります。施設で働くのか、居宅で働くのか、という違いです。では、それぞれの特徴を見ていきましょう。
施設ケアマネ
施設ケアマネージャーは、介護保険施設(特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護療養型医療施設)や有料の老人ホーム、グループホームなどの施設に勤務します。
施設ケアマネージャーの役割として、入居者一人一人のケアプランを作成するというのが大きな仕事です。ご本人やご家族の意見・希望を聞きながら、また、生活する上での問題点や健康状態を考慮しながら、介護や看護、機能訓練、口腔機能の改善、栄養面での一人一人に合った援助計画を立てます。施設サービスの計画は、入居前の面接でご本人やご家族と話をして、そこからプランを立てる事から始めます。
施設ケアマネージャーは、施設の規模などによっても、その役割は変わってきます。100床以上の大型施設の場合、人数が多い為、施設サービス計画の作成やご家族との面談で手一杯という事も多く、書類の作成に費やす時間がほとんどという事も少なくありません。
比較的小規模なグループホームなどの場合、介護士の人数も少ない事が多く、ケアマネージャーも介護士と一緒に仕事をこなし、夜勤をする事もあります。
また、小規模多機能型居宅介護では、デイサービスやショートステイ、訪問介護といった様々なサービスを扱っています。それを、一人一人にどのように組み合わせるか、その方の健康状態やその時の状況に応じてプランをどう変更するのか、という複雑さがあります。
そして、施設ケアマネージャーには、施設に勤務している介護士達と上手く連携する能力も必要とされます。
居宅ケアマネ
一方の居宅ケアマネージャーは、自宅で介護を受けている方を支援します。しかし、実際に介護をする事はほとんどありません。介護は、訪問介護員やデイサービスの職員が行う為です。
施設ケアマネージャーとの大きな違いは、居宅ケアマネージャーの場合は、個人に任せられる事が多い、という事が挙げられます。個人で全てを受け持ち、動く事が多いのです。その為、多方面にアンテナを張り、きめ細かく対応できる力が必要とされます。大変ですが、その分やりがいがあるとも言えるでしょう。
ケアプランを立てる仕事は施設ケアマネージャーと変わりませんが、働く環境が違う為、それ以外の仕事面では大きく異なってきます。具体的には、勤務先は施設ではなく居宅介護支援事務所である事。利用者に対し、介護サービスが必要な場合は適切なサービスを紹介し、そのサービスや利用する日などを調整する事。サービス担当者会議では、会議を取りまとめる事。担当する人数はおよそ四十人が限度となり、大型施設の施設ケアマネージャーよりも大幅に少なく、平均して十数人程度という事。利用者の自宅や入院先へ伺うので、移動の距離や時間が必要。といった事があります。
施設の場合は施設の中でほとんどのサービスを行えますが、居宅ケアマネージャーの場合はプランの立て方に一定の決まりが無い為、それだけ介護やサービスに関する知識が必要とされますし、一人一人に掛ける時間や手間も多くなります。その分、親身になって接する事ができるとも言えます。
まとめ
施設ケアマネージャーと居宅ケアマネージャーでは、同じ職種とは言え、その働き方に大きな違いがある事が分かりました。まずは色々な施設について下調べをしたり見学したりして、自分に合った働き方を選ぶ事が大切と言えるでしょう。