介護施設の利用者同士のトラブルが悩み…対応方法や防ぐコツまとめ

トラブルに悩む女性

介護施設でトラブルガ起こったときに、どのような対応をすれば良いかと困ったことがある人は少なくないはずです。人間関係のトラブルが起こってしまったときには、早め早めの対策がとても重要です。また、トラブルが起こりそうな場合にはあらかじめ予防しておくことも大切です。

1 なぜトラブルが起きる？危害を与える理由
2 トラブルに対する対応方法
3 予防も大切
4 まとめ

なぜトラブルが起きる？危害を与える理由

介護施設内でのトラブルが起きるのは、危害を与えようとする人がいることが大きな原因です。しかし、「危害を与える側がただ単に悪い」というわけではなく、危害を加える側がなぜこのように攻撃的になっているのかに注目する必要があります。他人を攻撃しようとするのには、さまざまな要因が絡んでいる可能性があります。

ストレス発散のため

施設内での生活は、ストレスがたまるものです。他人同士が共に生活することになるため、自宅で生活するのとは勝手がまったく違うため、知らず知らずのうちにストレスがたまってしまっている可能性があります。また、体が思うように動かないことに対してストレスを感じている利用者もいるかもしれません。このような場合、そのストレスを発散する矛先を、他の利用者に向けてしまっていることがあります。

差別的な意識

施設に入所している人の中には、認知症などの病気に対して差別的な意識をしている人も少なくはありません。病気の人をみて不快に感じたり、不気味に感じたりする人もいるようです。そのような人は、病気の人に近くにきて欲しくないがために攻撃を仕掛けている可能性があります。

損害に対する報復

単なる攻撃ではなく、何かに対しての報復であることもあります。「夜中に声をあげて騒ぐ利用者のせいでゆっくりと眠ることがでない」など、自分の生活に損害をおよぼす相手に対してやり返している可能性もあるのです。

自己顕示欲を満たそうとしている

相手を自分よりも下の立場であるということを無意識のうちに示そうとしている場合もあります。攻撃して相手を負かすことで自分が上だということを示し、それによって優越感を感じているのです。

トラブルに対する対応方法

部屋の配置で物理的に遠ざける

早期にトラブルを解決したいときには、室内のテーブルなどの配置を工夫して、物理的に当事者を遠ざけることがおすすめです。食事の際の座席を話したり、時間をずらすなど、接触する機会を少なくすると良いでしょう。あまりにも深刻な場合には、別の棟に移動させることも考えてみても良いでしょう。

スタッフ間で相談

会議などで議題にしてスタッフ全員で対応することも重要です。自分だけで対応しようとせず、他のスタッフにも周知しておくことで、その後の対応の幅が広がります。また、スタッフ全員で当事者同士を気にかけることができるため、その後大きなトラブルが起こったときにも対応しやすくなります。

ケアマネージャーに相談する

現場のスタッフだけで解決できそうもないときには、生活相談員やケアマネージャーに相談してみましょう。攻撃行動が性格や環境によるものではなく、幻覚や妄想など病的なものが原因となっている可能性があります。そのような場合、投薬治療や医師の診察なども必要になってきます。ケアマネージャーや生活相談員に相談しておけば、看護師や医師など、介護職以外の職種との連携もとりやすくなるため、解決への近道になります。

危害を加える側と信頼関係を築く

人間関係のトラブルの際には、危害を加える側へのアプローチが重要になってきます。なぜなら、危害を加えるのには必ず原因があるからです。その原因を知るためにも、まずは危害を加える側との信頼関係を築くことが大切です。信頼関係を築くことで、その人が心を開き、なぜ危害を加えるのかを知らせてくれるかもしれません。また、こちらのアドバイスに対しても耳をかすようになるため、解決に近づくことができます。

予防も大切

トラブルが起きてから対処するのではなく、トラブルが起きる前に予防することも大切です。利用者が新たに入所するときには、その人がどのような性格なのか、どのような症状をお持ちなのかを本人や家族からしっかりヒアリングし、できる限り快適に過ごせるような環境づくりをすることが大切です。また、衝突しそうな利用者同士はあらかじめ遠ざけておくことも有効です。利用者がどのような様子で生活しているかを常に目を配ることで、何か変化があったときにすぐに対応することができます。