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介護のハウツー

2016年05月15日

介護士が気を付けたい言葉遣いのポイント!利用者にどう話しかける?

介護士と利用者の会話風景

親しみを持った話し方とただ馴れ馴れしいだけ、違いしてはダメ!

利用者さんに対する話し方、あなたはどんなことに気を付けているでしょうか?人によって変える?それとも、皆同じ?会話ができない人には、話しかけない?子供なら、ある程度の年齢が経てば言語も発達してくることがわかります。また、丁寧に話しかけられると萎縮してしまうこともあります。ですから、小児科では優しく話かけることが多く、丁寧語で話すということはあまりないかもしれません。それでも、思春期になったら1人前扱いをしてもらいたいと思うものですから、丁寧な口調にすべきこともあります。

では、デイサービスの利用者さん、入院している高齢の患者さんには、どのように接したらよいでしょうか?子供ではありませんね。でも、認知症の方達は、難しい言葉を言われても理解しにくい状況にあります。また、耳も遠くなっています。高齢者を相手に、「大きな声で・はっきりと」話をしようとすると、ついつい口調が雑になる人がいます。つまり、「タメ口」ですね。

でも、年を経ていて理解力は低下していたとしても、耳が遠かったとしても、高齢者は「タメ」ではありません。そこのところを理解していないと、うまくコミュニケーションをとることも、信頼を得ることもできなくなってしまいます。中には、耳が遠くてもしっかりなさっている高齢者だっています。ただ聞こえないだけ。口から出てくる言葉には、大変品もあり、内容もハッとさせられるものがあったりします。そんな人を相手に、タメ口なんてきいてしまっては・・・どうなるでしょうか?

大変気分を害されるでしょう。中には、怒る人もいるでしょう。バカにするな!と怒鳴るかもしれません。逆に、静かに「あの人は自分を見下している。信頼できない人だな。」と思っているかもしれません。親しみを持って話しかけることと、慣れ慣れしく話すことは違います。大きな声で短く言葉を切って話すのと、バカにするのも違います。あなたは日々、言葉遣いに対して注意を払っているでしょうか?

利用者さんは、人生の大先輩ということを常に意識しよう

介護の現場には、介護が好きで入ったという人もいますが、結構若い茶髪の子達も大勢います。介護は人手不足の業界なので、就職試験という試験もろくになく、面接だけで終わってしまうところが殆ど。ですから高校卒業してすぐの子でも、すぐに現場で介護士として働くことができます。しかし、どうしても近年の若い人は、コミュニケーションをとるのが下手な傾向にあるように思います。

そもそも他人と適度な距離を持って話をする、関係性を築くというのが苦手な世代。いきなり高齢者、しかも認知症なんてあったりすると、どう接していいかわからないのも無理はありません。例えば、こちらをじっと見ている利用者さんがいたとします。声をかけるとしたら、どんな言葉がよいでしょうか?

例外「何?」
1「どうした~?」
2「どうしたの?」
3「どうしました?」
4「どうなさいました?」
5「いかがなさいました?」

皆、同じ意味合いですね。でも、受ける印象は全く違います。ここで、同じ介護士でも差が出て来ます。若くても誠実なAさんの場合は、丁寧語は苦手だから「4」や「5」は出てきません。でも、利用者さんを敬う気持ちはあるので、「3」くらいは出てきます。少なくとも、「1」にはなりません。一番上の例外は・・・わかりますね。

ところが、40代・50代のベテラン介護士でも、いいえ、だからこそ慢心から例外や「1」の言葉遣いをする人が大勢います。大きな差ですね。周りから見ていても、いい気持ちがしません。そんな言葉遣いが横行している職場は、皆がそういう言葉遣いで利用者さんを子供扱いしているのでしょう。

難しい丁寧語は苦手。そんな人も、これだけ気を付けていれば大丈夫。「誠実に」「利用者さんは、人生の大先輩」。認知症があろうと、耳が遠かろうと、これだけは常に頭においてください。これを意識していれば、上の「例外」~「2」にはなりません。親しみを持って話すのと馴れ馴れしいのは違うとお伝えしましたが、誠実なのと丁寧語もまた違うのです。もちろん「5」の言葉遣いがさらっと出てくることが社会人としても望ましいのですが、それができなくても、誠実に、人生の大先輩ということを意識して話せば「3」だっていいのです。

あなたの周りの先輩・後輩は、どのような言葉遣いをしているでしょうか?お手本になるような人がいますか?もしいなかったとしたら、あなたが職場のお手本になるようにしましょう。ポイントは、「誠実に」「利用者さんは、人生の大先輩」ですよ。

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