介護の悩み
2016年12月15日
産休は取れる?妊娠した介護士の報告のタイミングや働き方・退職のポイント
少子化がどんどん進んでいることを考えても、妊娠や出産は当事者だけでなく、社会全体にとってもとても喜ばしい出来事です。妊婦が安心して暮らせるように様々な制度が整いつつあるとはいっても、職場とのかかわり方に関しては注意しておきたいポイントがあります。
結婚や出産を機に仕事を退職する女性がほとんどだった時代とは異なり、現在は出産後も働くことを希望する人が多くなっているとはいえ、慢性的に人手不足の介護職にとっては職員の妊娠や出産によって生じる仕事の調整は簡単なことではありません。だからこそ社会人としてのマナーをしっかりと守って、スムーズに仕事の移行が出来るように配慮する必要があります。
妊娠したことを職場に伝えるタイミング
妊娠はとても喜ばしくおめでたいことであり、親しい友人に真っ先に伝えたいと思うのも無理のないことです。けれども仕事の事を考えれば、まずは職場の直属の上司などになるべく早いタイミングで妊娠を報告することが大切です。職員の妊娠は職場にとってもとてもおめでたい事なのは確かなのですが、同時に出産前後はもちろん、妊娠中の職員への配慮を行うために職場に欠損が生まれることを意味するものです。
そうしたことをきちんと配慮して仕事に支障のないように調整するためにも、なるべく早く妊娠と言う重要な報告は上司に伝えるようにします。うれしさのあまり親しい職場の同僚に先に話してしまったために、直接上司に報告する前に周囲のスタッフから知らされるようでは上司の心証も悪くなってしまいます。妊娠の報告はまずは上司に行うこと、それがなによりも大切です。
仕事内容に配慮してもらうためにも体調は正直に伝える
妊娠中の体調は人によって大きな差があります。妊娠初期からひどいつわりに悩まされて立っていることも難しいほど症状の重い人もいれば、妊娠してもほとんど体調に変化もなく、いつもどおりに仕事をこなせるという体質の人もいます。でも、いくらつわりも何もないとはいえ、介護の仕事は体力勝負で仕事内容は利用者のからだを支えるために、時に自分自身にとってかなり体に負担になることも少なくありません。
最初のうちはなんともなかったけれど、おなかが大きくなってくるにしたがって様々な症状が現れるというケースもあり、特に妊娠初期の妊婦は体に必要以上に無理をさせないことが大切です。でも、忙しい職場に穴をあけることを嫌い、これまでどおりの仕事をこなそうとしても、人によっては突然予期できない体調不良に陥ることも考えられます。
あまり神経質に何も出来ないというのでは仕事を続けることさえ難しくなってしまいますが、自分の体調と相談し、無理のない仕事内容を組んでもらえるようにお願いすることは結果的には職場にとっても突然休まれるなどのリスクが少なくて済むことになります。
出産後の産休や育休への希望は早めに伝える
現在は出産後も働き続けることを希望する女性が増えており、産休や育休などを取得するのも権利として認められる世の中になっているとはいえ、規模によっては理想どおりに産休や育休などをとることを快く思わない職場もまだまだあるというのが現実です。まして慢性的に人手が不足している介護職なら、なおのことそうした風潮があるのかもしれません。
でも、制度として産休や育休を取ることができるなら、出産後の働き方をどうしたいかを早めに決めて相談しておきたいものです。出産後に復帰する場合とそのまま退職する場合とでは不足する労力を補うために新たに雇用する人の雇用形態も変わってきます。産休を取るなら退職しろといわれるケースは少ないとしても、出産後もおなじ職場で働きたいという希望があるなら、なるべく早めに自分の今後の働き方の希望を相談しておくことが必要でしょう。