介護のハウツー
2016年06月23日
介護士の夜勤対策!生活リズムが乱れる…辛い夜勤の乗り越え方
夜勤は介護士最大の苦痛!?
人間の体は、サーカディアンリズムというものがあり、昼間活動して夜は眠るという生体リズムが刻まれています。これをいきなり夜型に変えるということは、難しいものです。また、製造業の方達の夜勤というのは、1週間続けて夜勤(もしくは遅番)だったりしますが、介護士の場合は1日単位でくるくる変わります。今日は日勤、明日は夜勤、そして1日休んでまた夜勤・・・という具合にね。
夜勤は夜勤でも、2交代と3交代でもまた違います。2交代の場合は、1回で2勤務分の仕事をします。本当に夜の間を働き続けるのですから、疲労度はハンパじゃありません。その代り、必ず仕事が終わるときには深夜明けで終わりますから、休みが翌日1日しかなくても、ほぼ2日の休みが得られます。
一方、3交代の場合は夜勤が準夜と深夜に分かれます。多くの施設が深夜勤務者はその前に日勤をするようにしています。その方が、昼間の様子がわかりますからね。そうすると、深夜は日勤が終わって(しかも残業して)ほんの2時間寝ただけで深夜に出勤・・・と言うことになったりします。2交代の場合は1度の拘束時間が長い分、休みが実質多くなります。3交代の場合は1度の拘束時間は短いのですが、準夜明けなどを考えると事実上の休みは少なくなります。
その人の体質や生活リズム、家庭環境によってもどちらがよいかは人それぞれ。ただし、どちらも辛いのが夜勤明けのあと日勤にリズムを戻すこと。それから、睡魔と闘いながら夜勤を乗り越えること。この2つになるでしょう。では、どのようにしたら、辛い夜勤をできるだけ楽にこなせるようになるのでしょうか?
夜勤を上手に乗り切るコツは?
まず、どちらの夜勤も、そのあとに昼間の生活にするなりリズムを変える必要があります。さて、どうしたらよいのでしょう?とくに深夜が終わったあとは、そのあとの休みを有意義に使いたい気もするし、ゆっくり寝たい気もします。身体のケアもしながら、リズムを整えて、時間も有意義に・・・。
私のおススメはまず、「夜勤明けは短めに寝る」ことです。具体的には、2交代でも3交代でも、4時間くらいに止めておきます。そうすると、結構眠いし頭はボケているのですが、まだまだ日中の活動時間があります。そこで、平日にゆっくりカフェに行ったり、美容院で時間のかかるパーマやカラーをやってもらいながら、また寝たりと夜勤明けの時間を使っていました。ただし映画館は・・・寝てしまう可能性大です (>_<)こういった「起きたあとのお楽しみ」をとっておくことで、夜勤明けの疲れた体でも起きることができます。そして、つかの間の贅沢感を味わえるわけです。 では夜勤そのものを乗り切るにはどうしたらよいでしょうか。問題となるのは、勤務時間の長い2交代です。時間そのものの長さも問題になりますが、2勤務分というと、それだけ仕事量も多くなるためです。食事介助は夕食と朝食の2回だし、2~3時間おきの体位交換・オムツ交換をしていると、1人に対し何度も必要です。1晩で何回体位交換を行っているか、数えきれなくなってしまいます。 看護師と違って、介護士は肉体労働の比率が高くなります。2勤務分というと、疲労度は2倍ではなくて2乗と考えた方がいいでしょう。この辛い2交代の夜勤を乗り切るには、どうしたらよいでしょうか?
- 夜勤前に無理をしない
- 効率のよい動き方・体位交換をマスターする
- スペシャルドリンク
この3つですね。
準夜から始まる2交代の夜勤は、朝起きてから出勤まで時間があります。そうすると出かけたり、家の用事を済ませたり・・・としたいところですが、用事は午前中だけ、それも1つか2つに絞ることをお勧めします。そして昼食後は昼寝をします。そんな都合よく眠れないよ・・・という場合でも、身体を休めているだけでも違います。出勤前には夜勤モードに体力を温存しておく、そのつもりでいましょう。
夜勤の間には、フロアをあっちに行きこっちに行き・・・となります。その中でも、できるだけ最小限の移動で済むように、動線を短くすることを考えましょう。そして体位交換も、1回目の体位交換でベッド左側寄りの仰臥位にしておくと、次のときには右にそのまま倒せば、右側臥位がとれます。もちろん、拘縮の具合などにもよりますが、できるだけ体位交換で使う体力を抑えておくことも、夜勤攻略のポイントです。
これらをしても、やはり最後に頼るのはスペシャルドリンクです。つまり、ブラックコーヒーと各種栄養ドリンク。夜中にコーヒーを飲んで、朝のラウンドに周る前に、あと一息!!と栄養ドリンクで気合を入れます。あと少し乗り切ったら、お楽しみが待ってるよ~と自分を鼓舞します。
夜勤を乗り切るための、ちょっとしたコツとポイントをお伝えしました。もしそれでも夜勤が辛いというのなら、それはそれで仕方がないと諦めましょう。本来の生体リズムに反することをしているのですから、順応できないのも当然なのですから。そういう場合は、日勤のみの求人を探してみましょう。