介護のハウツー
2017年01月18日
訪問介護で食事を作るときのコツ!料理が苦手なヘルパーのための心がけ
訪問介護のヘルパーの仕事は、在宅での介護を支えるとても大切な役割を担うものです。介護を必要とする利用者宅を訪れ、決められた時間内に食事や入浴、排泄の補助など、利用者の体に直接触れる介護サービスである身体介助と、掃除や洗濯、買い物、料理などのように、利用者の日常的な家事サービスを行う生活援助とがあります。これらの介護サービスを単独で行うことも組み合わせて行うこともあり、それぞれ決められた時間の中で行うことが求められます。訪問介護ヘルパーの仕事の内容は細かな区分があり、一人一人の状況に応じた介護サービスを提供することが求められます。そんな中で、サービスを提供するヘルパー側に不安を抱える人が少なくないのが料理です。
訪問介護のヘルパーを悩ますメニュー決め
訪問介護のヘルパーは利用者の身の回りの世話を一定の時間内に行い,一日3食の食事の準備が必要なこともあります。そんなときに利用者の好みはもちろん、体調や病状などにも配慮してメニューを決めるのは簡単なことではありません。特にどんな料理が出来るか冷蔵庫の中にあるものでバリエーションを駆使して料理することが求められるので、料理に苦手意識を持つ人にとっては中々大変な仕事です。利用者の体に配慮しつつ、本人の好みの味付けや食材などにも配慮して喜んでもらえるようなメニューにするためには日常的に出来るちょっとした工夫を積み重ねることも大切です。
限られた時間の中での食事作りで注意したいこと
時間も食材も自由になるならどんな料理でも作れると言う人とはいくらでもいるかもしれませんが、時間が限られる中で食事作りをし食事の介助から後片付けまでするとなれば、効率よく下ごしらえをし、複数の調理器具をフル回転して短時間ですばやく料理できるメニューにする事が必要です。
そして料理作りで最も大切なのはやはり味付けです。利用者の体調によっては料理の味付けにも制限がかかることもありますが、料理はおいしく食べてこそ栄養になるものなので、せっかく体のことを考えて工夫して作っても、利用者がおいしく食べてくれなければ意味がないし、味に不満をもたれてしまえば作る側も自信をなくしてしまいます。基本的なことは、やはり利用者にとって食事をすることは生活の大切な楽しみの一つなのだという意識を持つことです。
利用者の体調を考えて調理法にも工夫する
利用者の体調や持病の有無などを考慮した料理を作ると、一般的なものよりも薄味にしなければならないことが少なくありません。でもせっかく薄味に仕上げても味の薄さに利用者が不満を持つこともあります。味付けをするときにたとえば塩分を食べる直前に振り掛けるといった形にすると、少ない量でも塩味を感じやすくなるといわれています。
またカロリーのとりすぎを防止するために油分を制限することが必要なケースでは、たとえば炒め物のときに電子レンジを使って調理したり、油を減らすために一緒に野菜をいためて野菜の水分で材料が焦げ付かないように工夫するといった調理法も効果的です。また、料理は見た目も大切です。どんなに栄養価が優れたからだに優しい料理であっても、彩が豊富な見た目にもおいしそうに見えるような工夫も、利用者の食への関心を高めるためにはとても大切です。
メニューのレパートリーを増やすためのコツ
食事は毎日の事なので、飽きないようにおいしく食べられるメニューを作るのは簡単なことではありません。メニューのマンネリ化を防ぐために、たとえばメインになるメニューは肉、魚、野菜を毎日日替わりにローテーションで決めるという方法があります。
また、毎日必ず出すものは作りおきすることで調理時間を短縮することに繋がります。常備菜のようなものを作ることもいいし、煮物を小分けにして冷凍し、解凍して形を変えて調理するといった方法も目先が変わってメニューのレバートリーを増やすことに繋がります。また、おなじ食材でも味付けを変えるだけで別のメニューに出来るよう、専用の調味料を用意しておくと楽にメニューを増やせるというメリットがあります。