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認知症の症状

2017年10月25日

認知症の症状の物忘れと加齢による物忘れの違いはなに?見分けるポイントや注意点

物忘れのイメージ

加齢によって物忘れなどが起きることは自然のことでもありますので、些細な物忘れがあったからと言って必ずしも認知症の心配があるわけではありません。とはいえ、物忘れの頻度によって危険信号が示される場合もあり、加齢と認知症では同じ物忘れでも大きく異なる点がありますので違いをしっかりおさえておきましょう。身近な人や自分の物忘れが気になる時には、その時々の状況を判断して適切な対処を行うと良いですね。

誰でも起こり得る、加齢による物忘れ

記憶力は20歳前後がピークと言われることもあり、若年性健忘症では20代や30代でも物忘れに悩まされる場合があります。そのため、加齢による記憶力低下や物忘れは、必ずしも老年になってからとはいえない部分もあり複雑です。とはいえ健康な状態でも、60歳を超えると、記憶力の低下だけでなく判断力などにも加齢の影響が目立ち、脳の老化が意識されるようになるでしょう。同じく物忘れも目立つようになることがあります。

加齢による物忘れの例

  • 物をどこにしまったか忘れてしまい、探すことが多くなる
  • 約束の時間などをうっかり忘れてしまう
  • 人の名前が思い出せない
  • 昨日の夕食のおかずが思い出せない

認知症の症状の一つにある物忘れ

認知症にはさまざまな症状がありますので、物忘れはその中の一つの症状となるでしょう。特徴としては、部分的に物事の一箇所を忘れるのではなく、出来事そのものを忘れる、というようなことがあります。そのため、指摘されないと物忘れに気づかない、または忘れたこと自体が理解できないことがあるでしょう。

認知症による物忘れの例

  • 物をしまったことを覚えていない
  • 誰かと約束をしたことを覚えていない
  • 直近の出来事を忘れてしまっている
  • 食事をとったかどうかわからない

加齢と認知症を見分けるポイント

加齢の場合は、忘れたこと自体は覚えていて、忘れた何かを思い出すことができない、思い出すのに時間がかかる、という特徴があります。そのため、物忘れによって起きたトラブルや失敗を覚えていて悔やんだり落ち込んだりすることもあるでしょう。物忘れは部分的なことで、直近の記憶がまるごとなくなる、というようなことは起こりにくいです。

それに対して、認知症の物忘れの場合には、そもそも思い出すだめの記憶が書き込まれていない、というような様子が挙げられるでしょう。約束の時間を思い出せないというのではなく、約束したことそのものを忘れてしまう、などがあります。

全く忘れてしまうので、きっかけやヒントを伝えても「そもそも約束をしていない」というように言われてしまう場合があるでしょう。直近のことを忘れてしまう状態では、同じことを何度も初めての時のように聞き返したりすることがあります。

認知症にかかった時点から物忘れが目立ちますが、それ以前の記憶は問題なく思い出すことができ、昔のことはよく覚えている、という場合もあるでしょう。認知症になると日常生活に支障が起きるようにもなりますので、加齢との見分け方では、生活が問題なく送れているかどうか、ということもポイントの一つです。

物忘れの症状を見分ける時の注意点

認知症の初期症状は見逃しやすい部分もありますので、加齢によるものだろう、と軽視しないように気を付けましょう。認知症の治療やケアでは、早期発見と早期治療が役立ちます。また、加齢による物忘れの範囲で日常生活に支障をきたすまでにはいかなくても、頻度が多かったり認知症のような状態が見られたりすると注意しなければいけないことも。

軽度認知障害という状態もあり、アルツハイマー型認知症になるリスクが高いなどの注意事項があります。気になる時には病院などで専門知識を持つ医師に診てもらうようにしましょう。