介護の転職
2016年09月15日
「デイケア」における介護士の役割や仕事内容!デイサービスとの違いは?
介護の仕事をする上で知っておきたいのが、デイケアでのお仕事です。一般的に「デイケア」と「デイサービス」が混同されることが多く、仕事に就く際にも、仕事の内容や2つの施設の違いを理解しきれていない場合が多くみられます。
デイケアでの介護士の仕事やデイサービスとの違いについて、まとめました。
目次
デイケアって何をするところ?デイサービスとの違いは?
「デイケア」は一般的に聞かれるようになった言葉ですが、正式には「通所リハビリテーション」と呼ばることはあまり知られていません。名前の通り、利用者が日中に施設に通いながら色々な面でのリハビリサービスを受けることができる施設となります。
デイサービスでも「機能回復訓練」が行われていますが、デイケアではより医学的な視点に立って利用者にかかわっています。
デイケアでは医師・看護師といった医療スタッフの配置基準が決まっており、医療に依存する必要がある利用者を優先的に受け入れています。そして、理学療法士・作業療法士に代表されるようなリハビリ専門のスタッフも積極的にかかわって、利用者の方に対応しています。
また、デイケアを利用している方は、医師の指示や診断書によってサービスを受けています。そのため、病気やケガの回復のためにリハビリをすることはもちろん、日常生活ができるように運動機能を向上させたり、義肢や装具・自助具と呼ばれる日用品(箸・スプーンなど)の紹介やアドバイスも受けることができます。
参考:「デイサービス」ってどんな職場?介護士の給料や待遇、仕事の内容を知ろう
デイケアの重要な役割
デイケアは利用者に対して、とても大切な役割を持っています。
退院後間もない方の心身へのアプローチ
最近は病気などで入院をしても、日常生活に特に問題がないと判断されれば早期に退院をするようなシステムになっています。これは病状が落ち着いて、これから心身ともに回復しようという状態で退院される方が増えるということを意味します。
脳梗塞や骨折などの場合、退院後3ヶ月のうちに専門的なリハビリが受けられるかどうかが、回復に大きな影響を与えることが分かっています。デイケアは退院後間もない患者さんを利用者として受け入れることで、より専門的なリハビリをしてもらい、回復に向けて心身にアプローチすることができます。
利用者が日常生活・社会活動に参加することへのアプローチ
利用者の方の機能が一定以上に回復し、座る・立つ・歩くなどができるようになったら、自分で日常生活が送れるような指導へとうつっていきます。
その中には自宅の環境確認も含まれ、食事・排泄・着替え・入浴などの身の回りのことをするために改善するべき点(風呂場やトイレに手すりがあるか、など)がないかどうかを検討します。あわせて、掃除・洗濯・料理などができるようにも指導をしていきます。
このように、利用者が退院後の機能を高めたり、日常生活や家の外での活動に参加できるようにするためにデイケアは大切な役割を担っています。
デイケアで介護士がする仕事内容・役割は?
デイケアでは医療従事者が一緒に働く、という点でデイサービスとは少し違った印象を受ける方もいらっしゃることでしょう。利用者さんの生活に関しての発言などは、介護士の言葉よりも医療関係者の言葉の方が重視される傾向にあります。
そんな中でも、専門家が行うリハビリを間近で見ることができるデイケアでの介護士の仕事は勉強になることも多く貴重な機会となります。利用者の個々の状態に合わせた食事介助・入浴介助・リハビリのお手伝いを通して、利用者が社会に復帰されるための専門的な視点や考え方が身につきます。
利用者は日中に通所してこられる方ばかりですから、介護士として夜勤をすることはありません。