介護のハウツー
2016年09月12日
介護で重要なサービス担当者会議!ケアマネージャーのための進め方のコツ
ケアプラン作成等に欠かせないサービス担当者会議は、中心的役割を担うケアマネージャーにとって、苦手意識がある、という方も多いと聞きます。今回は、このサービス担当者会議に関して、大まかな流れや、円滑に進めるためのコツなどについてご紹介していきます。
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目次
- 1
サービス担当者会議とは
- 1.1 ケアマネジャー(介護支援専門員)
- 1.2 利用者とその家族
- 1.3 各サービス機関
- 2 サービス担当者会議の進め方
- 3
苦手を克服!会議成功のコツ
- 3.1 各サービス機関(参加者)と事前に面会
- 3.2 なかなか意見がまとまらないときは
- 3.3 記録のテクニック
- 4 気持ちと経験が大切
サービス担当者会議とは
まず、サービス担当者会議の概要についておさらいしておきます。「サービス担当者会議」とは「ケアカンファレンス」とも呼ばれ、居宅サービスでのケアプラン原案を基に、サービスに関する意見交換や、ケアプラン作成に向けての検討を行う会議のことをいいます。主な参加者は以下のとおりです。
ケアマネジャー(介護支援専門員)
この会議の中心となり、ケアプラン原案等の作成、司会進行、記録などを行うまとめ役。
利用者とその家族
できる限り同席してもらい、希望するサービスなどを伝えてもらう。
各サービス機関
ケアマネジャーが、利用者に適したサービス機関各所を選定し、召集。サービス機関ならではの専門的意見などを伺う。ケアマネジャーを介して、利用者と家族、そして各サービス機関が一堂に会し、ケアについての共通理解を図ることで、円滑な連携につなげていくことがこの会議の大きな目的となっています。
サービス担当者会議の進め方
会議開催前
具体的なケアプラン原案を作成した後、関係するサービス機関の担当者を召集します。同時に、利用者とその家族にも同席してもらうよう依頼します。
会議当日の流れ
ケアマネジャーは会議において、司会進行や記録を行っていきます。スムーズな会議進行となるよう、全体をまとめていきましょう。
①参加者に、利用者の基本情報やケアプラン案等についての資料を配布します。その際、利用者とその家族に情報開示の同意を得ておきましょう。
②参加者の紹介をします。初めての顔合わせの場合もあるため、自己紹介をしてもらうのもよいでしょう。
③会議の前に、あらかじめ大体の終了時刻等を伝えておきましょう。スムーズな進行になるとともに、参加者の負担軽減にもつながります。
④いよいよ議題についての意見交換を始めます。説明する際は、資料に釘付けとならないように、ある程度の内容は頭に入れておくことをおすすめします。そして一方的に話さないように気を付け、お互いの意見を交えていくようにしていくことが大切です。また、特に利用者や家族が同席している場合、専門用語は極力控え、判りやすくゆっくりとした口調で話すよう心がけましょう。
⑤最後に合意した内容をまとめ、ケアプラン作成を実施。後日各所に配布して終了です。
苦手を克服!会議成功のコツ
ケアマネジャーとなった場合、例え引っ込み思案な性格であっても、このサービス担当者会議をこなしていかなくてはなりません。そこで、会議での緊張やミスをなるべく減らしていける、そんなコツをご紹介していきます。
各サービス機関(参加者)と事前に面会
会議開催に向け、あらかじめサービス機関の担当者と面会し、挨拶等を済ませておけば、当日は緊張もほぐれ、スムーズに進めることができるでしょう。もしも面会できない場合は、電話などで連絡を取り合っておくことも有効です。
なかなか意見がまとまらないときは
ある参加者の一方的な発言や、つい話が脱線してしまうなどすると、なかなか意見がまとまらず、結果的に適したケアプランを作成できない、終了時刻に終える事ができない、などの弊害を招いてしまいます。
進行を担うケアマネジャーとして、一区切りをつけ他の参加者へ意見を求めたり、脱線時には本題に戻していくような配慮を欠かさないよう、努力していきましょう。
記録のテクニック
意見交換した内容は、確実にケアプランへと反映させなくてはなりません。しかし、司会をこなしながらの記録作業は慣れないと大変、という意見も耳にします。そこで慌てずに記録してくためにも、余裕を持った会議進行を心がけたり、同意を得られればボイスレコーダー等の活用もおすすめです。
気持ちと経験が大切
サービス担当者会議の成功にはテクニック等も大事ですが、利用者を第一に、連携のとれたチームづくりを行い、よりよいケアプランづくりをしていきたい、という気持ちが最も不可欠です。また加えて、会議だからといって決して気負うことなく、気軽な意見交換の場として認識していくことができれば、自然と成功への道筋となるでしょう。
慣れないうちは緊張ばかりだった新米ケアマネジャーも、数をこなしていくごとに、徐々にスムーズな会議づくりへと進歩を遂げています。まさに、「石の上にも三年」。失敗を恐れず、何事も経験していくことが大切なのです。