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介護の基礎知識

2016年05月12日

「介護職員処遇改善加算」を知らない介護士は損しているかも!

貯金箱とメモ帳の画像

介護職員処遇改善加算って?

あなたは、「介護職員処遇改善加算」というものの存在を、ご存知でしょうか?この制度は、介護士の給与を上げることによって介護離職を減らし、介護士の人数を確保しようというために制定されたものです。このニュースが流れたとき、世間の介護士の皆さんは大喜びだったことでしょう。毎月1万円でも年間12万円、月1万5000円なら年間18万円、給料がUPするのですから。ところが、この介護職員処遇改善加算はどのような結果だったかというと・・・ぬか喜びで終わった、という施設が多くあるのです。

私の知り合いで、社会保険労務士として企業の給与や労務関係の書類を仕事としている人がいます。彼女曰く、社会保険労務士というのは企業側の味方について働くものなんだとか。こういうことをしていても法律上大丈夫?という感じで、法律に触れないかをチェックしてもらうために、顧問契約を結ぶのだと。それに加えて、給料計算を社会保険労務士事務所にセットで契約することもあるそうですそして、顧問契約を結んでいる福祉施設中には、本当にひどい施設があるというのです。

介護職員処遇改善加算で月15000円の報酬アップを申請しておきながら、実際には他の諸手当などを減額しているブラック施設が存在するというのです。介護職員処遇改善加算の支払方法は、年度ごとに使い切らなければならないという決まりはありますが、実際の支払方法は雇用者側に任されています。ある施設は、それをボーナスに上乗せします。それはそれで、OKです。ただしその施設では、処遇改善加算の分、元のボーナスの額を下げる・・・受け取る側は、今までと同じ金額。しかし、雇用者側は実はボーナス削減できているのです。もちろん、処遇は変わっていませんね。

これを、自分の勤務先でやっていたら、腹が立ちますよね?介護職員処遇改善加算はどこにいったんだ!!って。この加算は、申請を出したところにだけ加算が認められますから、申請していなければもらえません。逆に言うと、介護士側が知らなければ、このようにボーナスの受取額を一緒にしてしまえば、気づかれない・・・ということだってあるわけです。

制度を悪用するブラック施設の存在

本来、介護職員処遇改善加算を受けるためには、「○○円職員の給料を増額した」という具体的な計画を自治体に提出しているはずです。また、加算を取得する旨を職員に通知することも条件になっています。しかし、この「通知」を、本来職員が出入りしない事務室や給与センターの奥などに貼っているだけなら、現場の介護士の目に触れることはありません。

そうして、ボーナスや給料の一部を減額しておいて、その差額を介護職員処遇改善加算で埋めてしまえば、施設側は人件費削減となり、介護士側は何が行われているのか気づかないのです。このような「ズル」をしている介護施設事業所が実はたくさんあり、そのような現場の人達からの声も少しずつ上がっています。

本来医療・福祉の分野は、私服を肥やすことができない職業です。しかし、実際はそうやって職員に不当な扱いをしておいて、理事長の懐には多額のお金が入っていく・・・。制度を利用して利益を上げようとする時点で、経営サイドの不誠実さが現れています。介護士の処遇を改善せずして、入居者にサービスがいきわたるはずがありません。頑張っているスタッフだっていることはいるでしょうけれど、介護士を大事にしない施設で前向きに自己研鑽に励み、よりよい介護をしよう・・・などという高い志が根付くでしょうか?

毎日毎日頑張って働いているのに、せっかく介護士の処遇を改善する加算があるというのに、それが還元されないやってられませんね。介護職員処遇改善加算って、自分達は関係ないと思っていませんか?もしかしたら、あなたの施設も加算を受けているかもしれませんね。そして、あなたの勤務先は、ブラック施設ではありませんか?

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