管理栄養士
栄養士の上位資格にあたる管理栄養士
栄養士の上位資格にあたる管理栄養士は、病院などの医療機関や介護の現場では不可欠な存在です。名前の通り、健康・生命の維持のために「特別な管理」を必要とする患者さん(傷病者)、要介護高齢者の方々のために、治療を目的とした個別の献立を作成することが主な業務になります。平成13年に栄養士法が改正されて定義がより、細かくなりました。
メタボリック症候群で知られる、糖尿病、高脂血症、高血圧、肥満、またこれらから発症する恐れのある心血管、脳の血管に関わる疾病の予防や治療には管理栄養士の存在が欠かせません。腎臓病による透析中の患者さんの塩分・カロリー制限等に代表される「制限食」も管理栄養士の業務になります。
勤務先としては、医療機関、高齢者介護施設が中心となります。制限食のお弁当を販売・配食するサービスを行っている外食産業や、お菓子メーカーの商品開発部門や、企業の社員食堂勤務なども可能性があります。市町村が行う健診や講座などで講師を依頼される場面も多いようです
管理栄養士の資格のメリット
管理栄養士は治療のための食事を継続的に提供する「食餌療法」の中心的存在です。活躍する場所は広く、医療機関、高齢者介護施設を始め、医療、福祉、介護の現場で特別な配慮を必要とする献立作りに関わる仕事を行うことができます。病気に関する食分野の専門知識と、調理技術、カロリー計算をはじめとする数学分野のセンスも必要とされます。料理というと女性のイメージがありますが、男性の有資格者も多いです。
栄養士の資格でも行える業務であっても、上位の資格である管理栄養士を持つことで、就職により、有利になるメリットがあります。病院や高齢者介護施設では、管理栄養士の方が強みが活かせると考えられます。外食産業や製菓・食品加工分野の企業で商品開発を目指す場合でも、管理栄養士の方が知識と実力が高いと判断され、有利になります。生涯続けられる仕事であり、将来的に自分の家族に看護・介護が必要になる場合でも非常に役立つ資格といえるでしょう。
管理栄養士の資格を取るには?
管理栄養士の国家資格は、先に栄養士の資格を取得してから、または取得することができる教育課程を狩猟していなければ取ることができません。
具体的には、
- 栄養士養成施設の在学期間と、所定の実務経験が5年以上
- 管理栄養士養成施設(4年制大学、専門学校)を修了して栄養士免許を取得した人
- 指定学科のある4年制大学、3年生、2年生の専門学校の課程を修了し、卒業見込みの人(卒業徒同時に栄養士免許及び、管理栄養士国家試験受験資格が取得可能)
以上のいずれかに該当することが受験要件となります。短期間で取得したい場合は、大学または専門学校へ進学するほうが早道となります。
管理栄養士国家試験は毎年3月の下旬に行われ、午前と午後で異なる分野の合計200問を回答します。合格率は新卒者が90%以上をキープしているのに対して、既卒者では30%程度になっており、合格率の点でも、専門課程からストレートの方が有利と考えられます。試験会場は全国8か所で開催されます。遠方からの受験では移動時間や宿泊先の準備なども早目に行っておくといいでしょう。
管理栄養士 資格取得者の声
(24歳:総合病院勤務)
(30歳:特別養護老人ホーム)