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認知症の検査

2017年06月20日

認知症の検査や診断にかかる費用はどれくらい?気になる金額や保険適応について

通帳と電卓

最近家族の様子がおかしい、物忘れがひどくなった、性格も以前とは極端に変わった気がする、そんな風に周りの人間がもしかして認知症ではないかと心配しても、なかなか本人が病院を受診したがらないと悩む家は少なくありません。

しかし初期に診断を受けて適切な治療を始める事が認知症の症状を悪化させないためにはとても重要です。そして診断にあたってはどこへ行ってどんな検査を受ければよいのか、そして検査にはどれくらいの料金が設定されているのかという点も気になる所です。

まずはどこの診療科に行けばよいか

本人に普段からかかりつけの主治医がいれば、まずは主治医に相談するのがおすすめです。通常は認知症が疑われる場合には主治医のネットワークにより認知症の検査を実施している病院を紹介してもらえます。

具体的には神経内科や精神科、脳神経外科などが多いのですが、近年認知症患者の増加に伴い物忘れ外来などの診療科を設置する病院も増えています。特に普段かかりつけの主治医もいないと言う場合には地域包括支援センターや居住する市区町村の介護担当部署に相談すると検査を実施している病院を紹介してもらう事が出来ます。

認知症の診断にあたってはどんな検査が必要か

認知症を発症していることが疑われるとき、医療機関で受ける検査には問診から始まり、血液検査、画像診断検査、脳波検査、神経心理学的検査などの種類が医師の診断により行われます。ただし、医療機関や本人の認知症の症状の程度などによって検査の種類やかかる時間は変わってきます。

まずは本人や家族からの問診や認知症チェックテストなどが行われます。そしてCT検査やMRI検査、SPECT検査などの画像による検査で脳の状態を診断する検査を行います。さらに身体検査として血液検査、また脳の働きをチェックする脳波検査なども行われます。

認知症の診断のための検査費用はどのくらいかかる?

検査に必要な料金の目安としては問診と認知症チェックテストにおよそ10,000円から30,000円程度かかります。そして画像による検査は種類によって料金が変わってきます。

脳腫瘍や脳梗塞の有無なども検査できるCT検査で15,000円~20,000円、磁気共鳴作用を利用して脳を三次元的に分析するMRI検査で15,000円~30,000円、脳の血流状態を画像で見て診断するSPECT検査は80,000円~100,000円程度が一般的です。

そして血液検査ではアルツハイマー型認知症診断に有効なMCIスクリーニング検査は15,000円~25,000円、認知症の発症リスクを調べるAPOE遺伝子検査では15,000円~20,000円程度です。さらに脳波の検査では6,000円~9,000円程度の料金が目安となります。

保険診療の自己負担割合は本人の年齢などの条件によっても変わってくる

これらの検査にかかる料金はいずれも実費ですが、検査や治療にかかる料金の算出に当たっては該当する健康保険制度や所得の有無などによって費用負担割合が変わってきます。

例えば本人が75歳以上の場合なら通常は自己負担割合が1割ですが、70歳以上74歳以下の場合は2割、それ以外の70歳未満の場合は3割負担が一般的ですが、一定以上の所得がある人の場合は負担割合が高くなる可能性があります。

さらに高額療養費制度を適用することにより一か月あたりの医療費の負担額が一定額以上にならずに済み、たとえ健康保険が適用される検査や治療に高額な費用が掛かった場合でも、本人の費用負担を軽くすることができます。

実際に検査を受けた際には本人の医療費の負担割合によって負担額が変わる事はもちろんですが、その他にも画像検査や血液検査などをするかどうかなど、検査内容や初診料などによっても負担額には大きな差があります。そのため認知症の検査を予約する際には保険適用の有無やどんな検査をするかなどを事前に電話などで確認しておくと安心です。