介護の基礎知識
2016年08月03日
介護業界の離職理由は低賃金より人間関係、介護職の離職率が高い原因に迫る
離職率が高いと言われている介護業界。実際の正規職員の離職率は15%程度、他の産業が14%程度であることを考えると、介護業界だけが特別離職率が高いと言うわけではありません。それではなぜ、介護業界の離職率が高いといイメージが強いのか、その理由とその原因について考えてみましょう。
目次
非正規職員の離職率が高い介護業界
介護業界を支えているのは正規職員(正社員)だけではありません、アルバイトやパートといった非正規職員の人たちが介護の現場を支えているのが現状です。非正規職員は正規職員に比べて、待遇が低いだけではなく、雇用も不安定です。そのせいもあって非正規職員の離職率は高めになっています。
介護事業者の中には正規職員よりも非正規職員が占める割合の方が大きいところがたくさんあります。特に訪問介護を行う業者では正規職員が少なく、非正規職員の働きで業務が成り立っているところも多いのです。介護業界=離職率が高いというイメージはこのことも大きな原因となっているのでしょう。
極端に離職率が高い介護業者の存在
介護業者の中には1年間通して誰も退職者がいなかったという定着率の高いところもあります。反面、退職率が40%近くになる介護業者もいくつかあります。ほとんど人が辞めない介護業者とどんどん人が辞めていく介護業者の二極化が起こっているのです。
どんどん人が辞めていく介護業者は経営者のビジョンがはっきりと示されていない、人材育成に力を入れていない、全体的に改善意欲がないなどの理由があります。中には経営者がワンマンで経費を減らし、利益を上げることに注力していて、患者や職員のことを考えていないというところもあります。
それほど大きな規模の業者でなければ、経営者と直接意見をやり取りすることもあるでしょう。皆さんはどんなに意見を出しても、改善提案をしても受け入れてもらえないような職場で働き続けたいと思いますか?職員の意欲を削ぐような経営では働く人間の心が離れていくのは当然のことと言えます。
一番の理由は退職理由は人間関係?
介護業界で仕事を辞める人の退職理由について、実は低賃金よりも多いと言われているのが人間関係でのトラブルです。大きな意味で考えれば、経営者と意見が合わないというのも人間関係のトラブルのひとつと言えるかもしれません。
介護業界は1日でも先に仕事を始めた人が先輩職員と呼ばれます。一般の企業で働いたあとに介護の仕事に就いた人にとっては、はじめは面食らうかもしれません。また介護の職場は女性の職員が多く、残念ながらいわれのないいじめにあうという人も少なくありません。介護の仕事でたまるストレスを同僚をいじめることで発散させているという人も残念ですが、いるようです。
理不尽ないじめに合ったら、一度は会社側に事実を伝えて改善してもらえないか交渉してみるべきでしょう。それでも改善されないようなら、無理して続けることはありません。そのような職場で学べることはないと思って、自分にあった職場を探すようにしましょう。
看護師とのトラブルが介護職の離職の原因に!?
介護施設の中には、介護士だけでなくケアマネージャーや理学療法士(PT)、作業療法士(OT)など、さまざまな職種の人が働いているような現場がかなり多くあります。それぞれの職種がお互いの役割をしっかりと理解して協力し合えば、良いチームとして業務を円滑に進めることができるのでしょうが、そううまくはいかない現実もあるのです。さまざまな職種が混在しているゆえに、介護士同士の人間関係の問題だけでなく、介護士と他の職種の人とのトラブルが少なくありません。中でも業務の中で接する機会が多い看護師とは、人間関係の問題がたびたび起こっているようです。
これは他の業種でも見受けられることですが、一緒に働いている中で、“どちらの方が立場が上か”を考えてしまうことがありますよね。ごく一部の看護師の中には、「介護士より看護師の方が上だ」という間違った考え方を持っていて介護士に対して優越感を抱いている人もいるようです。確かに看護師に介護はできますが、介護士が医療行為を行うことはできません。でも、どちらの職種もその分野における高い専門性を持ち合わせ、それぞれに専門とする領域も違うのですから、そこを差し置いてどちらが上か決めるというのはおかしな話ですよね。
もうひとつの原因がお給料面。実際、介護士と看護師はお給料の面で差があります。それが原因となり、介護士より看護師が大きな態度をとることもあるようです。「看護師は面倒な仕事や汚い仕事を介護士に押し付ける」「手が空いているときでも介護の仕事を手伝ってくれない」…こういった介護士の不満をしばしば耳にすることもありますが、気を付けておきたいのがお互いにどんな仕事をしているかしっかりと理解すること。意外と見えていない業務というのがあるものです。
介護士は介護の分野におけるプロフェッショナル、看護師は医療の分野におけるプロフェッショナルですから、そのことを頭において仕事をすることで劣等感を抱くこともなくなりますし、お互いに尊重し合いながら働けるのではないでしょうか。もちろん医療の面においては看護師の意見を聞き、力を借りるということも大切なことだと思います。
介護職として働くなら離職率が低い職場を探すのがキモ
当たり前のことですが、どんな業種も人間関係で離職する人はいます。ただ、介護職というのは一緒に仕事をする職員同士の連携が必要不可欠であり、密に接する機会が多いため、そのぶん人間関係の問題が離職の原因になることは多いようです。できるだけ人間関係のストレスなく長く働きたいのであれば職場探しを大切にしたいもの。人間関係が良好な職場というのは、全体的に雰囲気が良く、職員全員が協力し合っているものです。もしあなたが今、職場の人間関係で悩んでいて、その問題がなかなか解決しないようであれば、思い切って転職を考えてもいいのかもしれません。ただし、転職する際は職場の雰囲気や人間関係を重視することをおすすめします。お給料や待遇ばかりに目が行きがちですが、長い目で見るのであれば、“働きやすい職場”を選ぶことがあなたにとってとても大切だと思いますよ。
離職率の低い職場に転職する方法
低賃金、人間関係、看護師とのトラブルなど、介護職員の離職理由はさまざまです。中にはぎりぎりの人数で業務を回し、残業や持ち帰りの仕事が多いブラックな介護施設もあるでしょう。職場環境が悪ければそれだけ離れていく人も多く、そういった施設は離職率も平均をはるかに上回る高い数字となっています。辛くても我慢して働き続ける人もいますが、それが精神衛生上良くないことは明らかです。
今、介護業界は人手不足の状態で求人数も多いと言われていますから、より良い職場を求め転職する人がたくさんいます。転職をするなら働きやすい職場に転職したいと思うのは当然のことでしょう。しかし、施設の本当の良し悪しは正直なところ働かない限りわかりません。転職してから「前の職場の方がマシだった…」という取り返しのつかないことになる危険もあるのです。
例えばその職場で働く友達の紹介なら、あらかじめ職場環境や人間関係などの内部情報がわかるかもしれません。でも、そうでなければ応募先を決めることすらかなり難しいのではないでしょうか。職場選びに困ったら、コンサルタントがいる求人サイトの活用をおすすめします。コンサルタントなら中立的な立場で希望に合った求人を紹介してくれるので、働きやすい職場が見つかることでしょう。求人サイトは登録から内定まで全てのサービスが無料なので、負担ゼロで転職することができるのです。
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